噴火とともに/描かれた旅
越前谷 嘉高
130x162cm
2022年
2013年に噴火し、新島が元の島を飲み込んで10倍以上の大きさになった小笠原諸島の西之島。その映像を見るとまさに世界の始まりを目の当たりにするような感銘を受ける。
古事記に登場する始原の島、オノゴロ島の絵は何度か描いたが、西之島は現代のオノゴロ島のようだ。人類には災害になりかねないものが地球の巨大な生命力であって、もちろんこれが無ければ人類も存在できない。それがこの作品の出発点になっている。また、この世界は内側から外側に広がりながら、また原点に回帰する世界である。(壁の紙には出発点に戻る円環構造の迷路が描かれている)