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Red and Gray B

芥川(間所)沙織

124.7x129.6cm

1962年

芥川(間所)紗織(1924-1966)は、戦後の東京で音楽と声楽を学んでいたが、1950年代初頭に絵画、デッサン、ろうけつ染めの専攻に移行した。草間彌生と同世代であり、東京やニューヨークのアートサークルでも活動していた芥川は、もともと生物画を主に描いていたが、徐々に幾何学的構成へと発展し、ロシア構成主義の作品や制作に多大な影響を受けた斉藤義重の作品を思わせる最小限の構図へと発展していく。本作品は1962年に制作されたもので、芥川がロサンゼルスのデザイン学校に通い、その後ニューヨークのアート・スチューデンツ・リーグで抽象絵画を数年学んだ後、日本に帰国した年となる。戦後最も早く精力的な活動を行い、女性作家の中でも活躍の期待された前衛的な存在であったが、1966年に妊娠中毒症で40代の若さで亡くなる。

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